2022年9月末、がんと診断後、私は次のようにツイートしました。
おひとりさまの私は、最初は漠然とした不安に襲われました。治療をしないという選択肢が頭をよぎりましたが、最終的には標準治療に踏み切りました。その結果、2024年4月現在、治療と仕事を両立しながら、しあわせな日々を過ごしています。
もし、あの時治療を選ばなかったら、生き延びることすら難しかったでしょう。
この記事では、とまどいながらも治療を選び、生きることに挑戦している経験から、おひとりさまがんサバイバーが直面する課題と解決策についてまとめます。
ちなみに、"おひとりさま"という言葉の定義ですが、このブログでは、戸籍やパートナーの有無に関わらず、基本的に自立した生活を送っている方を指します。
おひとりさまがんサバイバーの課題
がんと診断を受けた後、治療費を捻出するため、覚悟を決めてバイクを手放すことにした。最後に大切な人たちと参加したイベントの写真。この時点では、がんのことをまだ誰にも打ち明けていなかった。
1、命の選択
2、お金の問題
3、仕事の課題
①命の選択
「おひとりさまは、命を粗末にしてしまう」という言葉を呼んで、その通りだと感じました。
パートナーや子供など、大切な人がいない状況で、治療費や苦痛を考えると、生きる意味を見失い、自暴自棄になることがありました。
②お金の問題
お金に余裕があれば、ここまで心配がなかったかもしれません。私は、がん保険を解約していたので、お先真っ暗と言う気分でした。
③仕事の問題
私は自営業で生計を立てており、仕事ができなくなることで生活に大きな影響が出ると心配しました。治療と仕事を両立することは夢にも思っていませんでした。
おひとりさまがんサバイバーの解決策
いつ何があってもいいようにと、荷物のほとんどを手放した。おかげで、本当に大切なモノだけが優雅に居座っている。「シンプルに生きる」の意味をはじめて理解した気がした。
①未来への希望
がんとの闘いは個々の状況によって異なります。ネットの情報を自分に重ねないこと、治療ができるかできないかに関わらず、希望を持ち続けることが大切だと感じます。
②人生のプロデューサーは自分
人は誰もがいずれこの世を去るものです。その準備に早すぎることはないと感じました。私ががんとわかって手術までに行ったことは、簡単な遺言書と荷物の整理です。もともと、荷物は少ない方だと思っていましたが、いざ、この世を去るという目線になると、たくさんありました。少しでも迷惑をかけないようにと、今暮らしていくのに必要な最低限のモノだけに減らしました。
③あなたはがんばってきた
「がんは、がんばりやさんがなる病気」とカロリーナさんに励ましていただきました。自分を責めたり否定したりせず、まずは、自分で自分を大切にしましょう。
④お金と仕事はどうにかなる
最大の難関である、生きる選択をした方は、お金や仕事の問題もなんとかなると感じています。なんとかするしかないといいますか。自営業の方は、お客様に話せる方は話して、話さない方がいい方には話さずに。仕事は、一気に減らさずに、できそうなお仕事は続けることをおススメします。
⑤人を頼る
私は、人を頼ることが苦手です。冒頭でご紹介したように今でも、「自分が強くなる」と考えています。とはいえ、がむしゃらに努力を重ねていると、予想もしなかった助けを受けることがあります。しかも、一度や二度でなくいろいろな方に助けていただき、今に至っています。そんな時は、ありがたく頼って感謝しましょう。がんになってから、人を頼ることが上手になった気がします。
私の悩みは、卵巣がんサバイバーさんの大先輩たちが、すでに経験されていることも知りました。がんの相談窓口「がん相談支援センター」や「がんの患者会」などいろいろな人や制度を頼って、孤立しないように気を付けています。
おひとりさまがんサバイバーの問題と対策まとめ
手術、抗がん剤、維持治療。挑戦は続く。がんとの出会いは、不安や心配の連続だった。しかし、仕事に没頭すればするほど、不安も心配も遠ざかる。
治療の過程は人それぞれ、それでも、自分自身の強さや価値は大切にしたい。自分らしくあり続けること、それが一番大切だと、私は思う。
「明日どうなるかわからない」というのは、がんと診断されたあなただけではなくて、人類みなに共通して言えることですよね。それを本気で思えるようになったのは、間違えなくがんのおかげです。
今しんどい方も、「止まない雨はない。明けない夜はない」と信じています。がんと診断されても自暴自棄にならず、今できる最善を尽くしましょう。とにかく無理をしないでくださいね。私もがんばります。
長文になりましてすみません。最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。