調剤薬局勤務の登録販売者コニーさんによる不定期更新の記事です。今回は、おくすり手帳アプリについてです。みなさまは、おくすり手帳アプリを使っていますか?
- 1. 【おくすり手帳アプリ】のメリット
- 2. 【おくすり手帳アプリ】のデメリット
- 3. どんなアプリがいいの?
- 4. 【おくすり手帳アプリ】の操作方法
- 4.1. おくすりの記録方法
- 4.2. 事前に登録しておくと便利なかかりつけ薬局との自動連携
- 4.2.1. かかりつけ薬局が決まっていない場合の登録方法
- 4.2.2. かかりつけ薬局が決まっている場合の登録方法
- 5. 【おくすり手帳アプリ】の利用したい便利な機能
- 5.1. 待たずに処方箋受け取り。調剤薬局の予約
- 5.2. 健康管理。血圧や体温などの記録
- 5.3. 可視化しょう。市販薬の登録
- 5.4. 治療費管理も楽々。マイナポータル連携
- 5.5. 楽々自動計算。WEBで行う確定申告
- 5.6. 深夜休日も心配無用。オンライン診療
- 6. 【おくすり手帳アプリ】のメリットデメリットのまとめ
調剤薬局勤務の登録販売者コニーです。
第2回目は、前回に引き続きおくすり手帳についてですが、今回は、【おくすり手帳アプリ】についてのメリット・デメリットについてお話ししたいと思います。
前回の「おくすり手帳」の記事はこちら↓↓
前回の記事で、おくすり手帳の大切さはお分かりいただけたと思います。
ただ、持ち歩くのが面倒だったり、忘れがちだったりすることもあり、アプリで管理する方も増えてきました。
アプリ検索で「おくすり手帳」と入力するだけでも何十個ものアプリが出てきます。調剤薬局独自で作っているものや製薬会社が作っているものなど色々あります。
【おくすり手帳アプリ】のメリット
まずは、おくすり手帳アプリのメリットからご紹介します。
ズバリ、携帯性と健康アプリとの連動です。
まずは、今の時代、スマホを持ち歩く人にとっては、忘れない物ですよね。
また、機能が充実したおくすり手帳アプリも増えており、健康管理アプリとしても使えるのもメリットです。
【おくすり手帳アプリ】のデメリット
続いて、おくすり手帳アプリのデメリットです。
こちらもズバリ、スマホが使えない状況では情報が見られない、ということです。災害時など、電波や電源に制限がでてしまうと使えなくなってしいます。
とはいえ、有事の際は使えませんが平時に活用できますし、紙は無くすと終わりですがデータなら残りますしね。
どんなアプリがいいの?
まずは、アプリ選びからです。ポイントは一つで、 「e薬Link(イークスリンク)®」機能があるアプリを選ぶ」です。
「e薬Link(イークスリンク)®」とは、日本薬剤師会が提供するサービスで、異なるアプリを使っていてもe薬Link対応の薬局であれば、どのアプリでも薬剤師が閲覧することができる機能です。
薬の内容を携帯画面から見せてくれる方も多いのですが、どうしても顔を接近させることになりますし、薬剤師も見間違えをすることがあります。せっかく見せていただいてもメモした内容が間違えていたら意味がありませんよね。
この機能は、e薬Linkの「ワンタイムコード」を出していただき番号を控えてもらいます。薬局がWEBサイトにワンタイムコードを入力すると、過去数か月分が閲覧できるのです。
ワンタイムコードは、e薬Linkの文字をクリックすると「発行する」ボタンが現れます。ワンタイムコードの有効期限は10分程度なので、薬剤師さんに「見せてください」と言われてから発行するようにしてくださいね。(「EPARK(イーパーク)」で説明しておりますので、他のアプリの場合は、事前に発行方法を確認してください)
参考ページ
【おくすり手帳アプリ】の操作方法
アプリの登録は簡単! 今回は、人気の「EPARK(イーパーク)」画面を使って、登録方法をご紹介します。
おくすりの記録方法
おくすり手帳アプリへお薬を記録する方法は、QRコードが読み込みが一番多いようです。
「薬剤情報提供書」というものが薬をもらった時に必ず付いてきます。これは薬の名前、写真、効能、服用方法、注意事項などが記入されているのですが、この隣に付いていたり、QRコードのみ載っている別紙をもらえたりします。このQRコードを全部読み込んでいくのが一般的です。
ただし、院内処方などは、このQRコードが付いていないことが多いので、その場合は手入力するか、薬剤情報提供書の写真を保存する形になります。
事前に登録しておくと便利なかかりつけ薬局との自動連携
「EPARK(イーパーク)」など一部のアプリで採用している機能が「連携」「自動反映」の機能です。連携(自動反映)を申請した薬局で処方された薬は、自動でアプリに登録されます。
実際に登録の方法をご紹介します。
かかりつけ薬局が決まっていない場合の登録方法
ホーム画面
↓
医療機関を探す
↓
薬局を探す
↓
都道府県、郵便番号、現在地から検索するか、薬局に直接行っている時は、薬局の持つQRコードを読み込む。
↓
絞り込み条件があるので、「お薬自動連携」を含む、ほかの欲しい機能をチェックしてから「検索」
↓
登録したい薬局をクリック。
↓
「自動でお薬登録できる お薬自動連携機能!」というページが出るので、「利用してみる」をクリック。
↓
必須項目の入力(保険者番号とは保険証の保険組合の名前付近に書いてある8桁の数字)してから「申請する」
かかりつけ薬局が決まっている場合の登録方法
ホーム画面に出ている薬局の「自動連携」ボタンをクリック
↓
必須項目の入力(保険者番号とは保険証の保険組合の名前付近に書いてある8桁の数字)してから「申請する」
あとは、薬局が「自動連携する」をしてくれるので、そこで作業終了です。
薬局に登録されている生年月日、保険者番号などと完全一致することが必要です。これは、大事な服薬情報が他人に開示されることのないよう、個人を特定するために必要なのです。
したがって、処方歴がないと、薬局のコンピューターに患者様情報がないので、入力されるまでは保留となります。少しお待ちくださいね。
2回目以降の来局で、なおかつ自動連携していれば、携帯電話を忘れてしまっても、薬局から情報を見ることが出来ます。
【おくすり手帳アプリ】の利用したい便利な機能
引き続き、「EPARK(イーパーク)」を使って、ぜひとも利用したい便利な機能についてご紹介します。
①待たずに処方箋受け取り。調剤薬局の予約
②健康管理。血圧や体温などの記録
③可視化しょう。市販薬の登録
④治療費管理も楽々。マイナポータル連携
⑤楽々自動計算。WEBで行う確定申告
⑥深夜休日も心配無用。オンライン診療
待たずに処方箋受け取り。調剤薬局の予約
アプリの機能で一番便利なのが、事前に処方箋を送信する機能です。
①ホーム画面
②医療機関を探す
③薬局を探す
④都道府県、郵便番号、現在地から探す
⑤薬局をクリック
⑥画面下の方にある「調剤予約」
薬局の登録内容によってここからの画面は変わりますが、処方箋を撮影して送信すると薬局に予約することができます。
ご注意いただきたいのは、こちらの機能はあくまでも仮予約です。処方箋を持参した日が正式な受付日になります。処方箋の有効期限は、当日含め4日間です。連休などで翌日から3日間閉局していても、処方箋有効期限は待ってくれません。その場合は当日中に持って行かないと無効になってしまいますのでご注意くださいね。
送信から薬局へ連絡が入るまでにタイムラグがあります。
薬局は連絡が来てからWEBにアクセスして、印刷してから内容を確認します。
目の前に患者さんが列んでいる時は、その処理があとになってしまうことがあるので、病院から薬局が近い場合は、直接受付した方が早いことが多いです。送ったり写真を撮ったりする前に受付に列んでしまいましょう。
健康管理。血圧や体温などの記録
血圧手帳は、製薬会社が薬局や病院に無料で提供していました。お薬の宣伝としてサービスで行っていたものです。しかし、最近は経費削減のため作成をやめてしまい、配布されなくなっています。
100円均一や病院でオリジナル血圧手帳を作ったりもしていますが、基本的に有料です。
アプリなら、入力していくだけでグラフにもしてくれますし、出力もできます。頭痛持ちやアレルギー持ちなどの方用の記録もできます。ついでに使いたい機能のひとつですね。
可視化しょう。市販薬の登録
前回のおくすり手帳の時に、「市販薬やサプリメントでも重複してはいけないものがたくさんある」とお話しましたように、市販薬の登録をおススメします。
「市販薬」の「バーコード読み込み」をクリックしてから箱のバーコードを読み込でおきます。
治療費管理も楽々。マイナポータル連携
特定健診、予防接種、薬剤情報が薬剤師から確認できます。
ただし、登録されるまでに2~3か月かかりますので、直近の物は見られません。
マイナポータルのアプリから情報を見ようと思うと、毎回マイナンバーカードを読み込ませないといけないのですが、連携しておくと簡単に見ることが出来ます。
楽々自動計算。WEBで行う確定申告
確定申告で医療費を提出される方には出力印刷することができます。
深夜休日も心配無用。オンライン診療
最近増えているオンライン診療。こちらを行っている病院、薬局の検索、診療を受けることができます。
【おくすり手帳アプリ】のメリットデメリットのまとめ
【今回のまとめ】
・メリット:携帯性に優れていて、健康アプリと連携できる
・デメリット:圏外や災害時の制限がかかった時には使えない
・アプリはいろいろあるけど「e薬Link(イークスリンク)®」機能が使えるアプリがおススメ
・アプリ内のさまざまな機能を活用しよう
災害時を考えると、定期的に出力印刷しておくと便利かと思います。何枚も…というよりは、薬が変わったタイミングでいいかと思います。
マイナポータルに保険証の情報をリンクしておけば、災害時にも行政はアクセスできるので、緊急時には2か月前の情報を見ながら対応してくれるようになっています。
その点の対策さえしておけばとっても便利です。
コニーは冊子とアプリを併用しています。冊子のポケットに診察券も一緒に保管しているのでそれはそれで便利なのです。
ただ、咄嗟に体調不良になった時は、毎日おくすり手帳は持ち歩いていないので、アプリがあった方が便利かなと思っています。自動連携したら放置でも大丈夫なので、まずはそういう使い方から始めてもいいかもしれませんね。
すごい情報量でしたね。アプリは、気にはなっていたのですが、やはり便利そうですね! 私は現在、治療中の病院のアプリを使っているため、おくすり手帳は紙なので、ちょっと微妙でした。この記事をきっかけに、せっかくだからアプリをダウンロードしようと思って、「日本調剤薬局」から出ているのが良さそうと思ったのですが口コミが悪いので、コニーさんおすすめの「EPARK(イーパーク)」をダウンロードしました。さて、どんなかしら~。
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