市販薬アドバイザー登録販売者のコニーさんによる不定期更新の記事です。今回は、栄養ドリンクについてのお話しです。昔、二日酔いなどでは大変お世話になりました。今でも疲れた時などには、身体が欲して手にします。とはいえ、果たしてちゃんと選べているのか、ナゾのまま、、、。


市販薬アドバイザー登録販売者のコニーです。

季節の変わり目、疲れが残ったりはしていませんか?本当は休息が一番です。分かっていても、そうはいなかいから疲労が蓄積してしまうんですよね。

そこで、今回は栄養ドリンクについてお話させていただきますね。

アミノ酸に似ているタウリン

疲労回復には「タウリン」だということはテレビCMからもご存じのことと思います。では、タウリンって何でしょうか。

アミノ酸はタンパク質を構成する有機化合物です。有機化合物は20種類あるのですが、何か1つでも不足するとタンパク質は構成されません。そのアミノ酸に似た物質に似ているのがタウリンなのです。タウリンは主に貝類、軟体動物に多く含まれていますが一日に必要な量を摂るには通常の食事では足りないと云われています。

タウリンは筋肉のダメージ、疲れ、臓器機能低下の緩和が主な効果です。

では、タウリンだけ摂ればいいってこと?

切っても切れないビタミンB群

エネルギーの代謝に関係しているのがビタミンB群。糖質や脂質の代謝、肌や髪を作るのにも必要な栄養素です。体内に貯蓄できないので、継続的に摂る必要があります。

アミノ酸とビタミンB群のタックル

栄養ドリンクはタウリンとビタミンB群が多いものがお勧めです。

栄養ドリンクにはビタミンB1、B2、B6がよく含まれています。

ビタミンB1 …… ブドウ糖をエネルギーに変換するのに必要

ビタミンB2 ……  糖質、タンパク質、脂質の代謝とエネルギー産生、発育促進、皮膚や髪などの細胞再生に必要

ビタミンB6 …… 免疫機能の正常な働きの維持、皮膚の抵抗力の増進、ヘモグロビンの合成、神経伝達物質合成、脂質の代謝に必要

他にはどんな成分が入っているの?

◆カフェイン

眠気覚ましというイメージが強いと思います。他にも集中力の向上、利尿作用による老廃物の排出促進。神経や筋肉を刺激し、疲労回復を改善。中枢神経を刺激し、自律神経の働きを高める効果があると云われています。コーヒー、紅茶、緑茶などに含まれています。

◆イノシトール

動脈硬化や脂肪肝などの生活習慣病予防効果があると云われています。オクラ、鶏肉、オレンジ、グレープフルーツなどに含まれています。

◆ニコチン酸アミド(ナイアシン)

酵素の働きを助けます。エネルギーの産生や糖質・脂質・タンパク質の代謝、アルコールの代謝など様々な働きを助けています。多くの動物性・植物性食品に含まれています。多く含んでいるのはカツオ、サバ、ブリなどの魚や肝臓を含む肉、乾燥きのこ、まいたけ、落花生などになります。

目的に合わせて、どの成分が必要なのか成分表を見てみてもいいですね。

栄養ドリンクの飲むタイミング

「いつ飲んだらいいですか?」と訊かれることがよくあります。

では、そのタイミングをお話ししますね。

★疲れた身体を回復したい時

疲労回復には就寝前に飲むのが効果的です。寝ている時に身体は修復する機能があります。ノンカフェインを選ぶと睡眠の邪魔をしないので、効率的に栄養を補給し、朝の目覚めが変わると思います。

★栄養不足が気になる時

食後に飲むのが効果的です。胃に食物が入っていることでゆっくりと腸に流れていくので、しっかりと吸収しやすくなります。風邪の時などに飲みたいときなどもありますね。生薬の入ったものがいいかもしれません。風邪薬にはカフェインを含むものが多いので、ノンカフェインにすると風邪薬と併用できたりします。

★朝ダルさを感じる時

タウリン2000mgなど、多く入っているものがあります。タウリン量が多いことから第三類医薬品に分類されています。同時にカフェインも多く入っているので朝や日中に飲むのがいいですね。特に起床後は栄養も水分も不足している状態なので速やかに栄養を補給できます。脳の働きの活性化にも効果があるのでシャキッとしてくれます。利尿作用もあるのでお気をつけくださいね。

栄養ドリンクQ&A

Q.妊婦、授乳中にも飲める?

A.基本的には、過剰摂取しなければ大丈夫です。妊娠中や授乳期、産前産後は栄養を必要とすることが多いのですが、なかなか思うように食事が摂れなかったり、不足したりしますよね。

カフェインやアルコールを含まないものを選ぶと安心ですね。無水アルコールはアルコールとは違うので安心してください。添加物の中に「アルコール」や「エタノール」が入っていることがあります。有効成分を液体中に溶かす役割や生薬を抽出する役割を担っています。特に数字の表示がない場合は0.1ml未満となります。そういった場合はあまり気にしなくても大丈夫かと思います。商品によって1mlを越えるものが存在していますので、注意ください。生薬配合の製品はアルコール多めの傾向があります。妊娠中などは生薬にも制限があることがありますので、どうしてもの時は登録販売者や薬剤師に相談してください。

Q.飲み会の翌日の気怠さにいいものはある?

A.飲酒すると肝臓でアルコールを分解する際に発生するアセトアルデヒトを処理する必要があります。これが大量に飲酒したことで処理しきれなくなり倦怠感や頭痛、吐き気などが起こります。

肝臓の働きが弱まり肝機能が低下すると代謝と解毒がダウンします。代謝機能が低下すると体内に取り入れた栄養素をうまく利用できず、エネルギーが不足して疲労を感じます。

解毒機能が低下すると体内で発生するアンモニアなどの有害物質の解毒が遅くなり、エネルギーの産生を妨げます。肝機能を上げるために必要な成分が「肝臓水解物」となります。肝臓水解物は良質なレバーに消化酵素を加水分解し、アミノ酸にしたものです。ですので、飲酒の後に必要な栄養ドリンクは「肝臓水解物」が含まれたものがお勧めです。

他にも気になるところでは、栄養ドリンクには100種類以上の栄養素を含むといわれている高麗人参入りのものやコラーゲン入りなどの美容成分入りのものもありますね。高麗人参は血色不良や冷え性にも効きます。

栄養ドリンクまとめ

疲労を残しすぎると、身体だけでなく、心身にも影響します。栄養ドリンクを単発に服用して、早めに回復させるようにしてください。ただし、あくまでも補助的なものです。毎日飲用するようでは良くありません。適度に運動したり、気分転換したり、笑ったりすることでも疲労は回復しやすくなります。

心配なことがあれば、登録販売者や薬剤師に相談してみてください。


深いですね~。何気なく飲んでいた栄養ドリンクですが、飲む時間や種類などを気をつけることでより効果がありそうですね。ご高齢者の方でもおいしい味などを見つけることで、バランスよく摂取できるのかなあと感じました。

とはいえ、継続的ではなくあくまで補助的に使うのがいいとのことも納得です。栄養ドリンクを上手に活用して、毎日を生き生きと過ごしていけるといいですね。コニーさん、今回もありがとうございました~!

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