みなさま、こんにちは。卵巣がんサバイバーのマーシャです。

さて今回は、がんと診断を受けて「積極的な治療をしなくてもいい」というネガティブだった私が、カロリーナさんに背中を押していただき、友人や家族から応援してもらい、がんを乗り越えるために読み漁った本の中から、最高作品の7冊をご紹介します。

前回は、がんと診断された方へおススメのYouTube作品をご紹介しています。まだご覧になっていない方はご一緒にどうぞ。

「スーパーベターになろう!」ジェイン マクゴニガル (著), 武藤 陽生 (翻訳)

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人生の試練をゲームに置き換えて、パワーアップアイテムを集めながらクリアしていこうというとってもポジティブな一冊です。

今、しんどい思いをされているかたへ、ぜひ届けたい1冊です。TEDに出演されていて、日本語訳もとてもすばらしいので、リンクを貼ります。読めない方へ少しでも伝わりますように。

「夜と霧」ヴィクトール・E・フランクル (著), 池田 香代子 (翻訳)

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『夜と霧』は、フランスの哲学者・作家であるジャン=ポール・サルトルが、第二次世界大戦中のナチス・ドイツの強制収容所体験をもとにしたエッセイです。1945年に最初に出版され、戦争と抑圧の恐怖に直面した人間の存在と自由意志について考察しています。

この作品は、ナチスがユダヤ人をはじめとする数多くの人々を強制収容所に送り、彼らを過酷な状況に置いた恐怖と絶望を描きながら、人間の尊厳と抵抗の精神についても深く探求しています。サルトルは、個人が極端な状況下でも自己を確立し、意味を見出すことが可能であるという思想を提唱し、人間存在の哲学的側面を洞察しています。

『夜と霧』は、戦争と人間の苦悩、抵抗、そして自由意志の重要性についての深い洞察を提供し、読者に人間の内面に向き合う勇気と思索を呼び起こす作品となっています。

名作中の名作でご存知の方も多いと思いますが、私が一番驚いたことは、「人間の慣れ」です。そして、まさに「生と死」に対峙できる一冊で、今、私のこの状況は、「生かされている」ということを気づかせてくれました。

「がんになって良かった」と言いたい  山口雄也+木内岳志 (著)

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AYA世代のがんサバイバー。京都大学の山口達也さんの一冊です。

23歳で早世した京大院生・山口雄也さん 自らドナーとなって支えた母親の無念と感謝

「死」について考える時、「なぜ、私が」と驚き現実を受け入れられない方も少なくないのではないでしょうか。

私は、20歳で遺書を書き40歳で死ぬと思っていたので、今の人生はラッキーだと感じています。ご高齢者の方と接っする仕事なので「死」は身近であると感じています。それでも、自分ががんという宣告を受けたら、もっと遠くに死があったことが衝撃でした。対岸だったのですね。

人間は100%死ぬのに、なぜかそれが遠くにあると思っていました。

この本は、ギリギリまで生を全うした若き男性の生き様です。がんサバイバーさんをはじめ、若い方に手に取って読んでいただきたい1冊です。やりたいことは、今すぐやらないと。

無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―山本文緒

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作家の山本文緒さんが膵臓がんに罹患し、治療をせずに旅立たれました。緩和ケアの日々の様子を言語化しつづられています。知人に教えて頂いた一冊で、山本文緒さんと言う作家さんを知らなかったので、出会えたことに感謝です。よくぞその状況で言葉にできるなと尊敬します。がんに限らず死を受け入れるということに迷いつまづいたら、また読み直そうと思います。

癌になった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方 -関本剛緩和ケア医師関本クリニック院長

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私もがんと宣告を受けても仕事を続けています。続けているというのは続けなければ生活ができないので、続けざるを得ない状況と言うことです。とはいえ、仕事を続けていて良かったなあと思っているのは、仕事がなければ「がん治療」のことで頭がいっぱいになって、気が苦しそうになっていたと思うからです。

負け惜しみかもしれませんけどね(笑)

再生回数400万回(2023.9)を突破した動画ですので、観たことがある方もいらっしゃるかもしれません。

最後の「また、会いましょうね」が印象的でした。本当にその通り。次は私の番かもしれない。その順番はわからないことがわかっているので、ならば生かされている以上、自分の人生のミッションに命をかけようじゃないか、と思った次第です。

50歳からでもフルマラソンが走れるトレーニングー人生百年時代の体づくり: 乳がんサバイバーのランニング語り

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乳がんサバイバーの大野清美さん。放射線治療をしながら働いた話や、抗がん剤治療をしながら東京マラソンに出場、フルマラソンを完走されているのです。どれほど心強かったことか。同じTC療法ということでとても励ましていただきました。治療初期のバイブル本で、何度も読み直しました。

看護の現場ですぐに役立つ 婦人科ケアのキホン (ナースのためのスキルアップノート)

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看護師向けの本なのですが、とても分かりやすい。がんという病気のもっと手前の体の解剖みたいな解説がされています。医師や看護師さんにつないでいただいている命ですが、頼りっぱなしにせず、患者スキルをあげていきたくなりました。病気について知ることは、はじめは怖い気がしましたが、今では、知ることで不安が減ると感じています。みなさまは、いかがでしょうか。

以上今回は、がんを乗り越えるためにおススメの本7選を紹介させていただきました。

卵巣がんというわけではなく、がん治療中の方やしんどい思いをされている方へ、響く一冊が見つかるといいな。

逆にあなたのおススメの本がありましたら、教えてくださいね~!