「口腔用スポンジを用意してください」
ケアマネージャーさんから、突然そう言われたら……
「口腔用スポンジって何?」
「歯ブラシじゃないの?」
「スポンジで口の中を拭くの?」
「どこで買えるの?」
となりますよね。
介護の仕事をしていると、口腔用スポンジは珍しいものではありません。
でも、ご家族にとっては、突然名前を聞いても「???」となる介護用品のひとつだと思います。
しかも、いざ探してみると、
「あれ?売ってない……」
ということも。
今回は、そんな「突然言われる介護用品」のひとつ、**口腔用スポンジ(スポンジブラシ)**について、現役介護福祉士の目線からご紹介します。
口腔用スポンジって何?

スポンジ歯ブラシハミングッドK 1箱(50本入) 品番:090110 注文番号:62786898 メーカー:川本産業
口腔用スポンジは、棒の先に柔らかいスポンジがついた、口の中の汚れを拭き取るための道具です。
「スポンジブラシ」「口腔ケアスポンジ」「マウスポンジ」などとも呼ばれます。
歯ブラシとは違い、主に次のような場所のケアに使われます。
- 頬の内側
- 歯ぐき
- 舌
- 上あご
- 歯と頬の間
口の中に付着した汚れや食べかすなどを取り除くために使用します。
特に、自分で十分に口腔ケアをすることが難しい方のケアで使われることがあります。
「歯ブラシじゃダメなの?」
ここ、よく思いますよね。
もちろん、歯が残っている方の歯の清掃には歯ブラシが大切です。
口腔用スポンジは、歯ブラシの代わりというより、
歯ブラシだけではケアしにくい部分を拭き取るための道具
と考えるとわかりやすいです。
たとえば、口の中に食べかすがたくさん残っている場合。
いきなり歯磨きをするのではなく、先にスポンジブラシなどで粘膜に付いた汚れを取り除いてから歯磨きをする、という方法がとられることもあります。
口腔用スポンジの使い方
ここは少し注意してほしいところです。
「スポンジに水をつけて、口の中を拭けばいい」
というだけではありません。
まず、使用前にスポンジの状態を確認します。
水などでスポンジを湿らせたら、水分をしっかり絞ってから使用します。
水分が多すぎる状態で口の中に入れるのは避けましょう。
使用方法は製品によって異なるため、購入した商品の説明も確認してください。
一般的には、口の中を観察しながら、奥から手前へ、スポンジを動かして汚れを拭き取ります。
口腔ケアは「スポンジで拭けば終わり」ではありません
ここが、実際に介護をしていないと、なかなかイメージしにくいところです。
口腔ケアは、
「口の中をスポンジで拭けば終了!」
というものではありません。
その方の口の中の状態によって、必要なケアが変わります。
歯が残っている方
歯がある場合は、歯ブラシによる歯の清掃も大切です。
スポンジブラシだけでは、歯に付いた歯垢を十分に落とすことはできません。
歯がほとんどない・ない方
歯がなくても、口腔ケアは必要です。
「歯がないから何もしなくていい」というわけではありません。
頬の内側や歯ぐき、舌、上あごなどにも汚れが残ることがあります。
食べかすが残りやすい方
頬の内側や歯ぐきとの間などに、思った以上に食べ物が残っていることがあります。
口の中が乾燥している方
口の中が乾燥すると汚れが付着しやすくなるため、口腔内の状態を見ながらケアする必要があります。
このように、その人の口の状態を見ながらケアすることが大切です。
最後に「拭き上げる」こともあります

アサヒグループ食品 口腔ケアウェッティー オーラルプラス マイルドタイプ 横置き用 C21
これも、実際に介護をしていないと、なかなかイメージしにくいところです。
スポンジブラシで汚れを取り除いたあと、
口腔用のウェットシートやガーゼなどで仕上げる
こともあります。
特に、うがいが難しい方の場合は、口の中に残った汚れや水分をきちんと取り除くことが大切です。
つまり、
口腔用スポンジを使えば終わり、ではありません。
その方の口の状態を見ながら、必要な道具を組み合わせる。
これが口腔ケアです。
口腔用スポンジはどこで買える?
ここが、最初の疑問ですよね。
口腔用スポンジは、ドラッグストアやオンラインショップ、介護用品を扱う店舗などで購入できます。
病院によっては、院内の売店で取り扱っていることもあります。
ただし……
「どこのドラッグストアにも置いてある」とは限りません
ここ、結構大事です。
介護用品って、
「必要になったから、近所のお店に買いに行こう!」
と思っても、意外と置いていないことがあります。大型薬局を数件回っても見つからない時は見つかりません。
そんなときは、
- 近くのドラッグストアに電話で確認する
- 介護用品を扱っている店舗に確認する
- オンラインショップで探す
など、いくつかの方法を考えておくと安心です。
100均にはある?
これもよく聞かれるところです。
ただ、
「100均に必ずある」とは考えない方がいいでしょう。
介護用品は、一般的な日用品とは少し違います。
「似たようなものはあるけれど、欲しかったものとは違う」
ということもあります。
特に口の中に使うものなので、
「とりあえず似たものでいいか」
と決めるのではなく、用途や使用方法を確認して選びたいところです。
口腔用スポンジを選ぶときに見るところ
私が実際に選ぶなら、次のようなところを確認します。
スポンジの硬さ
口の中に使うものなので、柔らかさは大切です。
スポンジの形
口の中のどこをケアするのかによって、使いやすさが変わります。
柄の長さ
介助で使用する場合は、持ちやすさもポイントです。
スポンジがしっかり固定されているか
使用前に、スポンジ部分が軸から外れていないか確認しましょう。
使い捨てかどうか
口腔用スポンジには使い捨てタイプが多くあります。
再使用できる製品かどうかを確認し、使い捨てタイプは再使用しないようにしましょう。
「買ってきたら、親の口を拭けばいい?」ちょっと待ってください
ここまで読んで、
「じゃあ、これを買ってきて、親の口の中を拭けばいいんだ!」
と思った方。
ちょっと待ってください。
口腔ケアは、その方の状態によって方法が変わります。
特に、
- むせやすい
- 飲み込みに不安がある
- 口を開けることが難しい
- 出血や腫れがある
- 強い痛みがある
- 意識状態が不安定
- 医療的なケアが必要
といった場合は、自己判断で無理に行わず、医師・歯科医師・歯科衛生士・看護師などに相談してください。
介護が始まると、「知らないもの」が突然必要になる
介護の仕事をしていると、
「口腔用スポンジですね」
で済むことでも、ご家族からすると、
「何それ?」
なんですよね。
しかも、
「明日までに用意してください」
なんて言われたら、
「どこで売ってるのよ~~!」
となるのも当然です。
介護が始まると、今まで聞いたことのなかった道具が次々に出てきます。
口腔用スポンジ。
取っ手付きコップ。
吸い飲み。
食事用エプロン。
そして、
「これ、どこに売ってるの?」
というものが、意外とあります。
このブログでは、そんな**「突然言われる介護用品」**を、現役介護福祉士の目線から、一つずつご紹介していきます。
「これ何?」と思ったら、ぜひこのシリーズを思い出してください。
ソロウェるが実際に使っている介護用品
「結局、どれを買えばいいの?」
という方のために、ソロウェるが実際の介護現場で使ったり、選んだりしている用品もご紹介していきます。
プロのヘルパーがガチで選ぶ!
介護をラクにする・便利な介護用品
実際に使ってみて、
「これは便利」
「これはちょっと微妙」
と思ったものも含めて、できるだけ正直にご紹介します。
ソロウェるの楽天ROOMでも、介護をラクにする・便利な用品をまとめています。

まとめ
口腔用スポンジは、口の中の汚れを拭き取るための介護用品です。
歯ブラシの代わりではなく、歯ブラシだけではケアしにくい口の中の粘膜などを清潔にするために使われます。
ただし、口腔ケアの方法は、その方の口の状態や飲み込みの状態などによって変わります。
「病院から用意するように言われたけれど、何に使うのかわからない」
「どこで買えばいいのかわからない」
そんなときは、まず病院の看護師さんや歯科衛生士さんなどに確認してみてください。
そして、介護用品は必要になってから探すと、意外と見つからないことがあります。
少しずつ「こんなものがあるんだ」と知っておくと、いざというときに慌てずに済みます。
ソロウェるでは、現役介護福祉士が実際の介護現場で使っている用品を、これからもご紹介していきます。
ぜひ、「何それ?」というモノがでてきたら、このシリーズをのぞいてみてください♪










